QUESTION

ある製造企業は、点検記録から設備の故障を予測する AI モデルの開発を計画しています。点検記録は長年にわたって蓄積されていますが、紙で保管されており、トレーニングに使用するにはデータ化と誤りの修正が必要です。しかし、現在の計画では期間と予算の大半をモデルの開発に割り当て、データの準備には 1 週間しか割り当てていません。 データの準備によるプロジェクトの遅延を防ぐには、計画をどのように見直すべきですか。

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正解C

解説

紙の記録のデータ化と修正が残る AI プロジェクトで、データの準備による遅延を防ぐように計画を見直す

  • 1「紙で保管されており」データの収集 (データ化) の工程から計画に入れる必要があります。
  • 2「データ化と誤りの修正が必要です」データ化からクリーニング・検証までの作業が残っています。これがデータの準備の工程です。
  • 3「データの準備には 1 週間しか割り当てていません」データの準備は ML プロジェクトで最も時間のかかる工程になりやすく、1 週間は過小な見積もりです。入力の速さではなく、見積もりと配分そのものを見直します。
A不正解

データ入力を外部ベンダーに委託し、紙の点検記録のデータ化を短期間で完了させる。

入力の作業を外部に委託して人手を増やすと、紙の記録をデータにする作業は早く進みます。作業の中身と量が分かっていて、紙からの入力が主な作業なら有効です。

このシナリオでは、データ化に加えて誤りの修正と、トレーニングに使える品質かの確認が残っています。入力だけを急いでも、データの準備を 1 週間とした過小な見積もりは直らず、期間の大半をモデルの開発に充てる配分もそのままです。

B不正解

プロジェクトの最後に予備期間を設け、データ準備の遅れをその期間と予算で吸収する。

予備期間 (バッファ) を設ける方法は、作業の見積もりがおおむね妥当で、想定外の小さな遅れに備えたいときに役立ちます。

この企業の点検記録は、データ化に加えて誤りの修正が必要です。予備期間を足しても、データの準備を 1 週間とした過小な見積もりそのものは見直されず、期間の大半をモデルの開発に充てる配分もそのままです。準備に要る作業量が予備期間に収まる根拠もありません。

C正解

データ準備の作業を洗い出して再見積もりし、期間と予算の配分をデータ準備に移す。

データの準備 (収集・クリーニング・ラベル付け・検証) は、機械学習 (ML) プロジェクトで最も時間のかかる工程になりやすい作業です。点検記録は紙のままで、トレーニングに使うにはデータ化と誤りの修正が必要です。この状態で準備を 1 週間と見積もると、計画全体が遅れるおそれがあります。モデルの開発に偏った配分を見直し、計画の段階でデータの準備に十分な期間と予算を組み込みます。

D不正解

光学文字認識 (OCR) を導入し、紙の記録の読み取りと誤りの修正を自動化する。

光学文字認識 (OCR) で紙の記録を読み取ると、手入力の作業を減らせます。様式がそろった大量の紙の書類をデータにしたい場面なら有効です。

ただし読み取った結果にも誤りが含まれるため、トレーニングに使う前に確認と修正が要ります。自動化を前提に 1 週間で終える計画では、データの準備の過小な見積もりは直らず、期間の大半をモデルの開発に充てる配分もそのままです。

ポイント

AI プロジェクトの計画では、データの準備 (収集・クリーニング・ラベル付け・検証) が最も時間のかかる工程になりやすいと押さえておきます。
・データが未整理なのに、準備を短く見積もっている → 計画の段階でデータの準備に期間と予算を組み込みます。
・品質を確認済みのデータがすでに整っている → モデルの開発・選定に工数を集中できます。
・記録が紙のままで、まだデータ化されていない → データの収集 (データ化) の工程から計画に入れます。
・音声や文書などの非構造化データ → 分析の前に文字起こしや項目の取り出しの工程が要ります。データベースの構造化データにはこの工程が要らないため、同じ AI でも成果が出るまでの期間に差が出ます。
モデルの開発に資源を集中しても、データの品質が低ければ出力の品質は上がりません。